EDLavendura 34mmアイピース
見かけ視界:42度
レンズ構成:3群6枚
アイレリーフ:16mm
コーティング:全面マルチコート
形式:ラベンデュラ形式
重量:115g
寸法:長さ82mm、ゴム見口収納時72mm、直径41mm
φ31.7mm用フィルター取付可能
商品名:EDラベンデュラ アイピース34mm(ED Lavendula Eyepiece)
製品概要
北軽井沢観測所のプライベートブランド「ラベンデュラ」シリーズに、新たにED(特殊低分散)レンズを採用した「EDラベンデュラ アイピース」が登場しました。
従来のラベンデュラ アイピースが持つ優れた光学設計はそのままに、EDレンズによる色収差の大幅な低減と高コントラストを実現。
より鮮明でシャープな像を楽しんでいただける新しいアイピースです。
特徴
- EDレンズによる卓越した色収差補正
EDガラスを採用することで色収差を大きく抑え、観測時の色ズレを極限まで低減。惑星や星雲の模様の細部まで正確に捉え、鮮明かつ美しい色彩表現をもたらします。 - シャープかつ高コントラストな描写
色収差の解消により、背景が引き締まり天体のディテールが際立ちます。月面のクレーターや惑星表面の模様、星団・銀河の淡い光の広がりなど、微細なコントラストをしっかりと捉えることができます。 - ラベンデュラシリーズが持つ快適な使用感を継承
・長めのアイレリーフは快適な観望をサポートします
・マルチコーティングにより光の透過率が向上し、周辺部までクリアな視界を提供
推奨用途
- 太陽観測:Ha太陽望遠鏡にEDラベンデュラを装着すると、プロミネンスの濃淡、彩層面の細かい模様などがよりくっきりと見えます。
- 惑星観測:木星の帯や土星の環、火星の極冠など、色味や繊細な模様が重要な天体観測に最適です。
- 月面観測:クレーターや月の海の境界線など、コントラストが際立つ細部観察におすすめです。
- 星雲・銀河観望:淡い光の広がりや構造を、高い解像度でくっきり捉えられます。
製品仕様(例)
- 焦点距離:34mm
- 見掛視界:約 42°
- アイレリーフ:16mm
- スリーブ径:31.7mm(1.25インチ)
- 光学構成:3群6枚 EDレンズ含むマルチコーティング
- 重量:約 115g
※実際のモデルにより詳細が異なる場合があります。
まとめ
北軽井沢観測所が贈るプライベートブランド「ラベンデュラ」に、新たにラインアップされたEDラベンデュラ アイピースは、優れた色収差補正と高コントラストな描写性能を備えた高品質な天体観測用アイピースです。
惑星から星雲・銀河まで幅広い天体の魅力を引き出し、よりクリアで色鮮やかな夜空の旅へとご案内いたします。ぜひこの機会に、ワンランク上の観望体験をお楽しみください。
【設計の基本はピンホール】収差はそこからのズレではじまるのです
光学設計上ピンホールは理想的なレンズとして取り扱えます。しかし、ピンホールは面積がゼロなので光を集めることができません。そこでピンホールの位置に面積を持った集光目的のレンズや鏡を置くわけですが、レンズの面積が様々な収差発生の原因となります。
一般にアッペオルソやプローセル、ラムスデンのような前後対称の群を持つ光学系(図1)は像面湾曲収差を打ち消し合う効果(図2)により低い歪が特徴です。しかし、現実の光学系では前群に入射した光束は絞られて後群に入射するために後群の補正量は不足します。不足する後群の補正量を適正化する方法は幾つか考えられます。
Lavenduraは不足する後群の補正量を補う目的で単独色消しの第3群を配置(図4)して像面湾曲ゼロ、歪曲収差ゼロを達成した3群6枚の新規な光学系です。
【Lavenduraアイピースの像】歪曲収差のない像は気持ちの良いものです
写真1は北茨城市在住の清水様が撮影されたマンション壁面タイルの写真に基準線を入れたものです。Lavenduraアイピースは歪曲収差をほぼ完全に補正しており視野全面にわたり1点で焦点を結びます。
この優れた整像性は昼間の風景、夜間の惑星やディープスカイの眼視、特に双眼での観測において圧倒的な映像情報量をもたらします。また、アイピースによる拡大撮影やコリメート法による縮小光学系など天体写真の分野にもおいても広い適合性を示します。
北軽井沢観測所 大久保秀一