Lavendura(ラベンデュラ)63mm アイピース 2インチサイズ第二ロット
超整像アイピースのLavender63mmが第二ロットになり帰ってきました。
コーティングが超低反射コートになり、反射が前ロットよりさらに抑えられコントラストが向上しました。
刻印された商品名、シリアルナンバーが持つ喜びを増強させます。
見かけ視界:45度
レンズ構成:3郡6枚
コーティング:超低反射コート
アイレリーフ:レンズ面から33mm、アイピース見口より22mm
形式:ラベンデュラ形式
重量:360g
寸法:長さ127mm
:直径58mm
メーカー:北軽井沢観測所
【自然な感覚で風景や星空を見たい】
~これがLavenduraアイピース開発の始まりでした~
最近の天体望遠鏡の世界では見かけ視野が70度~110度に及ぶ広い視野が特徴の高級アイピースが各社から販売されています。広視野アイピースを使うと望遠鏡ののぞき穴の世界(従来アイピースの狭い視界)から開放されて目前に広がる星や月面の世界の広さに感動させられます。広視野アイピースには明らかな存在価値があります。
しかし、同時に多少の違和感を覚える場面にも遭遇します。地上風景や月面散歩などの場面では視野の中央から外側に向かって視野の歪みが増していく強い歪曲収差の存在を感じるからです。
逆にこの違和感を全く感じさせないアイピースもあります。Radianというそのアイピースは60度の見かけ視界全域にわたって完全な平坦性が確保されています。視野の端で半分欠けた惑星の像ですら視野中央にいたときの惑星像と何ら変わることがない様からアイピースの重要な性能の一つが整像性であることを教えられます。残念なことにRadianのラインナップには18mmよりも長い焦点距離の製品がありません(でした)。
それならば整像性の高い長焦点アイピースを作ってみたい・・・。これがLavenduraアイピース開発のきっかけでした。
【設計の基本はピンホール】~収差はそこからのズレではじまるのです~
光学設計上ピンホールは理想的なレンズとして取り扱えます。しかし、ピンホールは面積がゼロなので光を集めることができません。そこでピンホールの位置に面積を持った集光目的のレンズや鏡を置くわけですが、レンズの面積が様々な収差発生の原因となります。
一般にアッペオルソやプローセル、ラムスデンのように前後の群が対称性を持つように配置された光学系は歪曲収差を打ち消し合う効果により歪が少ないことが特徴です。しかし、これらの形式のアイピースでは広い見かけ視界を得ることが苦手です。反対に整像性をある程度犠牲にするのであれば視野を広げる設計も可能になります。
何を補正して何を犠牲にするのか・・・この点を明確にすることがアイピース設計の柱になります。Lavenduraアイピースの設計では視野の広さよりもRadianのように視野最周辺まで整像性の高い特性を持つ長焦点アイピースを目指しました。
Lavenduraアイピースは前後対称プローセル式オルソの後群レンズで補正が不十分となることに注目し、後群の後に更に補正レンズを加えることで歪曲収差の補正量を最適化した3群6枚の超整像アイピースです。
【Lavenduraアイピースの像】~歪曲収差のない像は気持ちの良いものです~
下の写真は北茨城市在住の清水様が撮影されたマンション壁面タイルの写真に基準線を入れたものです。Lavenduraアイピースは歪曲収差がほぼ完全に補正されています。
また下列の写真はLavenduraアイピースと市販40mm級アイピースでコリメート撮影した風景写真です。Lavenduraアイピースの像は視野が平坦で明るく倍率の色収差や周辺減光も少ないことが判ります。長焦点アイピースLavenduraシリーズに備わったこの特性は地上風景やディープスカイの観望に新たな感動をもたらしてくれることでしょう。
【整像性が増すと新たな効果が】
各種収差を補正したLavenduraには次のような想定外の嬉しい効果が発現しました。
(1) 中心像が良く視野の端まで像が崩れない ・・・ 視野全体が1点で合焦します
(2) 高いコントラスト ・・・ 月面や風景の明暗境界で滲みが非常に少ないです
(3) アイピースの色収差がない ・・・ 多くのアイピースを見比べてトップクラスです
(4) 抜けが良い ・・・ 視野がクリアーで風景や淡い星雲に絶大な効果があります
(5) 様々な望遠鏡に対応します ・・・ RFTから長いFの望遠鏡まで対応します
(6) 視野の狭さを感じにくい ・・・ 全視野が上質な像で視野の狭さを感じにくいです
設計・アッセンブリ
北軽井沢観測所 大久保秀一
関連ページ
![](https://www.starcloud.jp/pic-labo/limg/LD632-3.jpg)
超低反射マルチコート
![](https://www.starcloud.jp/pic-labo/limg/LD632-2.jpg)
商品名の刻印
![](https://www.starcloud.jp/pic-labo/limg/LD632-4.jpg)
![](https://www.starcloud.jp/pic-labo/limg/LD632-5.jpg)
シリアルナンバーの刻印
![](https://www.starcloud.jp/pic-labo/limg/LD55case.jpg)
ケース
【店長からのコメント】
Lavender63mmは焦点距離63mmと長焦点なので、シュミットカセグレン式望遠鏡や口径比が大きい望遠鏡で低倍率を得るのに適しています。
良質なバローレンズを併用しますと、Lavender63で中倍率・高倍率を楽めます。
![](https://www.starcloud.jp/pic-labo/llimg/LD63-bino1.jpg)
![](https://www.starcloud.jp/pic-labo/llimg/LD64-bino2.jpg)
アイピース装着例(なべやん様ご提供)
《取り扱い店のご案内》
・スターベース東京店様 展示品あり
店舗情報
110-0006 東京都 台東区 秋葉原 5-8 秋葉原富士ビル1F
電話:03-3255-5535
営業時間 11:00~19:00
定休日:毎週木曜日
* JR秋葉原駅より徒歩5分、地下鉄銀座線末広町駅より徒歩3分
・スコーピオ様
店舗情報
〒454-0871
愛知県名古屋市中川区柳森町1807
TEL 052-387-6790
FAX 052-387-6791
営業時間 13:00-19:00(延長営業可能です。お電話ください)
水曜定休(観望会開催時は18時閉店)
その他臨時休業日あり。
■ お客様の声
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S様 | 2018-04-09 |
Lavendura 63mmを購入して良かったと思っています。 「ぬけがよい」という説明は、どういうことなんだろうと思い、実際のアイピースを購入し、覗いて初めて言葉の説明と実際の眺めとを一致させることが出来ました。「この眺めが『ぬけがよい』ということなんだな。」と。 このことから、2インチアイピースの購入もRPLアイピースに決めて間違いはありませんでした。 |
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TOMO様 | 2017-09-29 |
C11の焦点距離が2800mmもあるのでこれまで所有していたアイピースでは低倍率が出せず、今回Lavendura63mm購入に踏み切りました。 この組み合わせだと44.4倍、射出瞳径6.3mmですからほぼ限界ですね。 でも、そんな理屈はどうでもよいと感じました。 とにかく、Lavenduraで観ると星々が美しいのです。 まだ手に入れたばかりなのでM31、M42などしか楽しんでいませんが、M42のディテールの美しいこと… けして安いアイピースではありませんが、買って本当に良かったと大満足しています。 完全に北軽さんアイピースのファンになってしまいました。(笑) また、宮野店長の誠実、的確なご対応、いつも安心して利用させていただいております。 今回もありがとうございました。 |